昭和の茨城工業高等専門学校

平成26年に茨城工業高等専門学校が開校50周年を迎えました。
これを記念して、同校設立当時の画像を公開しました。

(市報かつた昭和39年1月7日号)

新春へのプレゼント 勝田工専設置きまる 本年四月に開校の予定

12月28日、国立工専の勝田市設置が本決まりとなりました。新春を迎えての明かるいニュースだと言えますが、以下速報的にとりあげました。
かねて懸案となっていた国立工業高等専門学校の勝田市への設置が、12月28日夜、本決まりとなりました。これで勝田工専の本年4月開校は間違いなく、勝田市は水戸市の茨城大学に次いで県内二つ目の国立学校を持つことになったわけです。また、勝田市にしてみれば、すでに設立された工業業高校と合わせて二つの工業高等教育施設を持つことになり、名実ともに工都にふさわしい工業教育のブロックができたことになります。
このためには、かねてから、県市が一体となって激しい誘致運動を続けて来たわけですが、それが見事功を奏し、12月28日夜からの大蔵省と文部省との予算折衝で最終的に勝田市への誘致が決定したわけです。
国の昭和39年度予算の最終編成で朋らかにされた国立工専の設置は、勝田工専も含めて12校です。そのうち前年度においてすでに設置場所の決まっていた5校にあわせてこんど7校の設置場所が新たに決まったわけです。
これで既設の24校を加えると、全国で36県が国立工専を持つことになり、一県一工専の夢にぐんと近づいたと言われます。

■勝田工専設置場所は深谷津

また勝田工専の設置場所については、市では東部土地区画整理事業区域内の市内中根深谷津に、123000坪の敷地を確保するよう努力して来ました。地主の皆さんとはすでに話し合いがつき4月の開校を目ざして強力に建設工事が進められる手はずになっています。
同工専の規模は、機械工学科、電気工学科、工業工学科の三科と予定され、学生定員は120人程度と予定されています。同校完成は総投資額は6、7億にのぼるものと推定されます。
とにかく当市への工専設立は、日立製作所、日立工機などをかかえて不足していた当市における中堅技術者の育成に明るい見通しをもたらすばかりか、県全体の工業と教育の発展に大きな役割りを果たすものと期待されます。
参考までに文部省が決定した12工専の設置都市は次のとおりです。
秋田、筥山、米子、松江、呉(以上はすでに前年度決定ずみ)苫小牧(北海道)一関(岩手)勝田(茨城)大和郡山(奈良)御坊(和歌山)久留米(福岡)都城(宮崎)咳上の七校がこんど新しく設置場所が明示されたわけです)

(市報かつた昭和39年5月10日号)

晴れて120名が第一期生に

国立茨城工業高等専門学校の開校入学式は、4月20日午前10時30分から勝田工高体育館で盛大に行なわれました。
この晴れの開校入学式には、合格した第一期生120人(電気工学科40人、機械工学科80人)の全員が出席し、真野校長から「勉強は技術の勉強だけでなく、心の勉強も天切です。心身ともに鍛練し、将来は立派な技術者になって下さい」と温たかい告辞をいただいたあと、国会議員、県知事、勝田市長、議長などから激励とお祝いのことばを贈られました。
当日は入学生父兄も全員が出席したほか、来賓、招待者約200人が出席し、将来の発展を期待される茨城高専の開校入学式にふさわしい盛大なものでした。
この日、入学を許可された120人の第一期生は、入学志願者1262人の中から選ぼれた優秀な学生たちで、国立高専の基礎をつくる第一回の入学生にふさわしい学生ばかりだと言えるでしょう。
開校入学式が終わったあと、入学生に感想を聞いてみますと新調の詰衿に梅花の校章ボタンを光らせ、頬を紅潮させながら「高専は小じんまりしていて勉強するのにいいと思います。それに五年間も勉強する時間がありますから、うんとがんばります」と語っていました。
なお翌21日から市役所前仮校舎で実際の勉強に入りました。
同校の教授陣は、専任教授1名専任助教授4名、専任講師4名となっています。電話は勝田局3462です。

市民のみなさんへ 茨城工業高等専門学校校長 真野克己

昨年以来、勝田市の皆様の並々ならぬ努力が実を結び、公式に四月一日付をもって茨城工業高等専門学校が設置されましたことは、誠に御同慶至極に存じます。
図らずも不禽なる私が学校の運営を任せられることになりました己を空うして学校の建設に努力いたす覚悟であります。
4月20日には、市長、助役さんをはじめとし関係各係の皆様の哀心からの御努力と、新たに任命されました学校教職員の健闘とによりまして無事に開校式ならびに入学式を挙行し、翌21日から東石川小学校横の体育館に於て滞りなく授業を開始しております。
前の日まで雨と曇りの肌寒い日が続いていましたが、式日の20日には暖かい春の日ざしさえ見え、気持ちよく式を挙げることができました。これも皆様と我々の熱意が天に通じた結果と思われますし、また本校の輝かしい未来を象徴しているようにも思われ、心から一同喜び勇んでいるわけであります。
国立高専の設置状況を申しあげますと、本年同校のものが12校、37年度が12校、38年度が12絞となっていますから合計36校となるわけであります。
ほかに公立が4校、私立が6校ありまして、大体全国では各県に一校程度の分布になっております。この制度の特徴は、中学の卒業生に五年間にわたり同一挙校で一貫した専門教育をすることにより高度の技術教育が出来ることであります。またその目的も優秀な技術者を育成することにありますが私どもはさらに思いをこらして豊かな教養と識見、強じんな肉体とをあわせて持つところのより秀れた技術者を作りあげたきものと念願しております。
卒業生を出すのは五年後のことでありまして、今後における学生の教育と学校の建設とが私どもに課せられた大きな任務ではありますが、これからも御世話にならねばならぬことが多々あることと思います。
今までの熱烈なる御後援に感謝し、同時に倍旧の御協力を重ねて御願いいたします。

(市報かつた昭和42年10月15日号)

六日に国立高専落成式 科学技術修得の殿堂へ

10月6日、国立茨城工業高等専門学校では校舎落成記念式典を行ないました。
これは昭和39年9月にはじまった第一期工事から42年3月に終った第三期工事にいたる全体の建設計画が完了したことにともなって行なわれたものです。
式典は、学校教職員、生徒全員を中心に文部大臣代理、県選出国会議員、県知事、勝田市長など多数の来賓者をむかえて盛大に行なわれましたが、真野校長は喜びのことばを「みなさんの期待にこたえるため立派な校風を確立し、科学技術の勉学にいっそうみがきをかけたい」とのべました。
また、市長は市民を代表してお祝いをのべ、科学技術の殿堂として発展されるよう期待をのべました。
なお、国立高専は全体の建設計画が完了したことにより、総建築面積11845㎡(約3508坪)と敷地面積101279㎡(3613坪)の規模をもつ学校になったわけです。これらの総工費は3億8800万円。
教職員は校長以下91名のかたがたです。生徒数は現在463名です。

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